Detail
アームチェア JH-501、通称”ザ・チェア”。
1949年にデザインされ、”みにくいアヒルの子”と揶揄されながらも徐々に人気が高まっていき、その人気を決定づけたのが1960年にアメリカ大統領選挙のテレビ討論で使用されたため、とストーリーがたくさん詰まった椅子です。
歴史的なストーリーもさることながらザ・チェアの特筆すべき点は、短い間にデザインが変遷していくところにもあります。
デザインされた当初は背もたれと肘掛けの接合部がウェグナーの納得できる形にならず、背もたれに籐が巻かれました。
そこから試行錯誤を繰り返しフィンガージョイントという接合法に辿り着くことで、背もたれから籐が外れ接合部を見せるデザインになりました。
更にザ・チェアの人気が高まるにつれ、海外に輸出する機会が増えると籐編みの座だと輸送効率が悪いため座面が取り外しできるデザインになります(JH503)。
今回の個体は背もたれに籐が巻かれた初期モデル。
座面裏のヨハネスハンセンの焼印とややシャープな形状から1940年代後半に製作されたのものではなく、1950年代初めから半ばの個体かと推測されます。
フィンガージョイントで接合されたザ・チェアがラインナップにあるにも関わらず、籐巻きのザ・チェアをオーダーするオーナーがいたくらい根強い人気があったのでしょう。
状態等お気軽にお問い合わせください。
[サイズ] 幅63cm、奥行52cm、高さ75.5cm、座面高さ43.5cm
[デザイナー] Hans J. Wegner (ハンス・ウェグナー)
[メーカー] Johannes Hansen (ヨハネス・ハンセン)
[配送] アートセッティングデリバリー 家財おまかせ便 Bランク